ご葬儀・仏壇・墓石の専門店 文珠堂

お知らせ

数珠の選び方が分からない方へ

2017.2.22.(水)

お墓参りやお仏壇に手を合わせるとき、また、ご法事などで必ず手にかけている大切な念珠について選び方や意味や使い方などをご説明したいと思います。

お念珠とは…
「珠数」「寿珠」などとも書き、全国的に広く普及している法具(仏具)です。
「数を念ずる」「数を記す」ためのものとして『数珠』と呼ばれるようになったと言われています。

数珠は本来、お経を読む回数を数える道具でした。
数珠を持ち心を込めて合掌をする事で、仏様と繋がり、煩悩(ぼんのう)が消え功徳(くどく)を得ると言われています。

「煩悩」・・・心身に生まれた心を掻き乱す、一切の妄念・欲望のことです。
「功徳」・・・簡単に言うと「良い行い」ことです。

現在は仏式のお葬式や法要には欠かせないものとなり、
また厄除けや、お守り、お祝いやアクセサリーとして使用する場合も増えており、その価値が見直されています

葬儀や法事に参列する際は、念珠を持つことが、参席する際のマナーとされています。
社会人にとっては、フォーマルな服装と共に揃える必須のアイテムです。

皆様は正式な念珠の珠の数は何個あるかご存知ですか?

これは結構有名ですが、全部で108個御座います。
「108」と言う数字は、非常に仏教において縁起の良い数字だそうです。

除夜の鐘を鳴らすのも108回
四字熟語の「四苦八苦」も4×9=36、8×9=72、36+72=108
など他にも説が多くあるみたいです。

珠の1つずつが百八の煩悩(ぼんのう)を司る仏様であり、人間のあらゆる煩悩(ぼんのう)を数珠が引き受けてくれると言われています。

現在においては108の珠数を持つことなく、一般的には珠の数を減らした略式の数珠が多く使われています。略式の念珠は『片手(かたて)念珠』や『一輪(ひとわ)念珠』といわれ、すべての宗派でお使いいただけます。

また、珠の大きさによって男性用念珠は大きい珠の数珠を、女性用念珠は小さい珠の数珠を使うのが一般的です。

念珠の珠にはそれぞれに名前があります。

また、それぞれにも意味があるのですがそこまで知らなくても…。と言う感じなので省略します。

珠の素材につきましては、木ノ実、天然石、香木、木材、その他、琥珀や象の牙などがありますが、その中でも一番良いものとされるのが珊瑚(サンゴ)と言われており、「100倍の福がある」とされています。

結婚式や出産などのお祝い事に贈り物として使われるように非常に縁起の良いものとされています。

また、縁起の良い珊瑚の念珠をお葬式で使ってはいけないと言う説がありますが、それは地域によってそれぞれ異なりますので、大切に受け継がれてこられた珊瑚の念珠は一旦しまっておいて、お葬式用にと別に持っておいたほうがいいと思います。

念珠の房について、

数珠には、大きく分けて 、『切り房 』 『梵天(ぼんてん)房』 『頭付(かしらつき)房』 『紐(ひも)房』 の4種類があります。

房の材質には正絹と人絹があり、正絹はまじりけのない絹糸のことで、人工の絹である人絹よりも高価になります。房の形や色は宗派による決まりはありませんので、お好みでお選びいただけます。

ただし本式数珠の場合、中には房の形が決まっている宗派もあります。全ての宗派によって、数珠の数や大きさなどに違いがあります。

浄土宗

浄土宗の念珠は、2つの輪を一つに繋いだような形状が特徴です。
僧侶が儀式の際に使う念珠は、荘厳数珠と呼ばれ、これは水晶のみの108珠の数珠です。
一般在家信徒が使う念珠は日課数珠と呼び、形状は以下の写真のものです。元々、日課珠数とは「私は一日に○○回、念仏を唱えます」と、誓約を立て、お念仏を唱える回数を数える道具です。

浄土真宗

浄土真宗の念珠は数取りができないように、房が「蓮如(れんにょ)結び」になっており、
煩脳具足(ぼんのうぐそく)そのままで救われるという教えです。

浄土真宗の数珠は門徒数珠と呼び、本来は長い一連の念珠を二重にして使います。主玉:108個、親玉:2個、四天玉:4個で構成されていますが、男性は一連の数珠に紐房を付けたものが主流です。

二連の数珠の房について:本願寺派(西)では頭付撚房が、大谷派(東)では切房が主に用いられます。

日蓮宗

日蓮宗には念珠の玉一つ一つに意味を与えた珠数曼陀羅があると説きます。

数珠は法華(ほっけ)数珠とも呼び、日蓮宗では祈祷する際に、木剣と念珠を組み合わせたものを打ち鳴らします。従って、黒檀や紫檀など、堅く丈夫な材質が主流でしたが、昨今は水晶など、様々な素材があります。

真言宗

真言宗では特にお念珠を大事にするといわれます。
在家用には主玉:108個、親玉:2個、四天玉:4個に、梵天房が一般的です。

親玉から7つ目、21個目に四天玉があります。長い一連の珠数を二重にして用い、その形状から振分(ふりわけ)珠数とも呼ばれます。

密教では、念珠を擦り鳴らして音を立てる特徴があり、修法の終わりを知らせる合図としていました。念珠を擦ることは、百八の煩悩をすり砕く意味があります。

天台宗

一般的に天台宗のお念珠は、扁平な平玉が特徴です。
主玉:108個、親玉:1個、四天玉:4個で構成され、親玉から連なる房には、20の平玉と10の丸玉が付いています。

曹洞宗

一般的に、主珠が百八個の一連珠数を用います。曹洞宗と臨済宗の念珠は基本的に同じ形ですが、
曹洞宗には金属の輪が付きます。

臨済宗

曹洞宗の数珠と玉の数、形は基本的に同じではあるが、金属の輪はつきません。

念珠の持ち方も各宗派によって異なりますので、本式の念珠を使う際は覚えておきましょう。

お念珠、お数珠一つにしても深い意味が込められております。それを完璧に覚えようとするのではなく、まずは自分の宗派のお念珠、数珠がどれを使えば良いのかをを理解しておくのが良いと思います。

もしわからなければ、仏壇屋さんに電話すると全部教えてくれます。
ちなみに、文珠堂は全宗派のお念珠を取り揃えておりますので、一度、手にとって見てみたい!と思った方は、是非ご来店下さい!