お線香について
2017.2.19.(日)
皆様は最近、お仏壇またはお墓にお線香をお供えしましたか?
もちろんご自宅にお仏壇を祀られている方は毎朝と晩にあげられてるかと思いますが、
なぜお線香をあげるのかをご存知ですか?
ただ小さい頃からご先祖様にはお線香をあげるという習慣が自然と身についておられるからだと思いますから、
本来の意味をご存知ない方は多いと思います。
お線香というのは、故人があの世でのお食事をすることを意味しています。
死後の世界では、煙や湯気などの匂いによってお食事をするというのが仏教経典の一つにあります。
「倶舎論」の中に、
「死後の人間が食べるのは匂いだけで、善行を積み重ねた死者は良い香りを食べる」とあります。
なるほどと思われる方が多いかと思います。
またお線香はご葬儀の後に弔問する際に御進物としてお線香を持参してお渡しします。その際にどのようなお線香を渡したら良いのか迷われる方がほとんどです。
ここでお線香の種類について書きます。
お線香には大きく分けて2種類御座います。
煙が多く、お墓参りなどで多く使われる「杉線香」と、
煙の少ない、ご自宅用に使う「匂い線香」があります。
杉線香はその名の通りに杉の木から作られたもので、
匂い線香は、椨(タブ)の木から作られるものや、炭から作られるものがあります。
今はほとんどがご自宅用の煙の少ない、香りの多いお線香が一般的ですから、匂い線香を選ぶと良いと思います。
また御進物用のお線香というのはこのような長方形の形で桐箱に入ったお線香のことを言います。
また今では大き過ぎず、小さ過ぎず、丁度いいのが、丁度いいということで、このような御進物用のお線香が流行りだしてきております。
お線香をお相手の方のことを考えて、これにしようかな?あれにしようかな?と考えてしまいますとなかなか決まりませんので、ご自身のお好みでお選びいただくといいと思います。
お線香にもただ火をつけて香炉に刺すだけではなく、正式なお線香の刺し方があります。1人1本という考え方が身についていますが、本来は「仏・法・僧」の3本あげるのが正式な刺し方とされています。またご宗派によってそれぞれ異なる部分もあるのを知っておいた方が良いと思います。
また、正しいお線香のあげ方も覚えておくと良いでしょう。
弔問で遺族宅に訪れるとまず挨拶をし、そのあと線香をあげさせてもらいます。地域によって異なる場合などもありますが、概ね以下に示すとおりとなります。
①仏壇の前に座り、一礼
弔問で線香をあげる場合、遺影に一礼する前に、遺族に一礼します。
↓
②線香をもち、ロウソクで火をつける
ロウソクに火がついていればそのまま使い、ついていなければ自分でロウソクに火をつけます。
直接線香に火をつけないようにしましょう。線香の本数は宗派によっても異なるので、次項でご紹介します。
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③左手で線香をあおぎ、火を消す
線香に火をつけ、煙が出ていることを確認できたら、左手であおいで火を消します。
この際、口で吹き消さないように気をつけましょう。
口は悪業を積みやすいとされていて、吹き消すことはタブーとなっています。
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④線香を立てる(寝かす場合も)
火を消した線香を香炉に立てます。線香を立てるか寝かすかは、宗派によっても異なります。
↓
⑤合掌し、最後に再度一礼
遺影、遺族ともに再度一礼します。
こういった決まりがございますが、弔問先のご宗派がわからない場合は、普段行っている形で良いです。
文珠堂にはお線香のが豊富に取り揃えております。
是非、お立ち寄りくださいませ。